シェイクスピア『ヴェニスの商人』

ウィリアム・シェイクスピアヴェニスの商人(原題”The Merchant of Venice”)

 

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注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

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あらすじ(約1,000字)

第一幕

 ヴェニスで商人をしているアントーニオは財産の多くを貿易船に乗せており、その船の安否を心配していた。そこに友人のバーサーニオが現れる。

 

 バーサーニオはポーシャという貴婦人に想いを寄せており、彼女と拝謁を許されるだけの財産を欲していた。アントーニオは彼のため、ユダヤ人のシャイロックから金を借り、その際、期限内に返済できなければアントーニオの心臓付近の肉を一ポンドはぎ取る、という契約を結んだ。

 

 一方ポーシャのもとには様々な男たちが求婚に訪れていた。彼女は父の遺言により求婚者たちに金、銀、鉛の箱から一つ選ばせ、正しい選択をした男を夫に迎えるという試験を設けていたが、今のところ正解を選ぶ者も、ポーシャが心惹かれる相手も現れない。そんな中で彼女は過去に出会ったことのあるバーサーニオのことを思い浮かべていた。

 

第二幕

 ヴェニスではアントーニオのもう一人の友人ロレンゾーがシャイロックの娘ジェシカを父親の下から奪い去り、駆け落ちをする。娘を取り戻そうとするシャイロックからの逃亡中、アントーニオの船がすべて沈んだという知らせを受けた。

 

第三幕

 バーサーニオはポーシャのもとへ赴く。試練を受け、鉛の箱を選び、見事彼女を手に入れた。そこにロレンゾーとジェシカが現れ、アントーニオの船がすべて沈んだことを伝える。バーサーニオは自分のために金を借りてくれたアントーニオを救うため、ポーシャから金を受け取り、ヴェニスで行われる裁判へと急ぐ。

 

第四幕

 船の沈没によって財産を失くしたアントーニオは借金を返すことができず、裁判にかけられていた。無慈悲なシャイロックは証文を突き付け、アントーニオの肉を剥ぎ取ろうとする。そこにポーシャが法学博士のふりをして登場。肉を剥ぎ取るという証文を逆手に取り、肉以外を奪うことは許さない(血を一滴も流してはならない)、でなければ証文違反という判決を突き付けアントーニオを救う。シャイロックはキリストに改心させられ、その財産を娘とその婿(ジェシカとロレンゾー)へ譲ることを約束させられた。

 

第五幕

 博士の正体がポーシャだと知らないバーサーニオは彼女の悪戯で恋心を試され、裁判の礼として結婚指輪を求められ、渡してしまうが、後に彼女から博士の正体を知らされ、もう二度と指輪を手放さないと強く愛を誓う。

 

 ポーシャとバーサーニオ、ジェシカとロレンゾーとの婚約を皆で祝う中、座礁したと思われていたアントーニオの船が無事な状態で見つかったという知らせが入り、皆が幸せを手に入れ幕を閉じる。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・ポーシャへ求婚した男たちが選んだ金や銀の箱について、

シャイロックの召使ランスロットとその父親、

ジェシカとロレンゾーのやり取り、 など

 他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

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