シェイクスピア『ハムレット』
ウィリアム・シェイクスピア「ハムレット」(原題“Hamlet”)
注意事項
・いわゆるネタバレを含みます。
・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。
・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。
・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。
以上のことご了承の上お読みください。
スポンサーリンク
あらすじ(約1,800字)
第一幕
デンマークでは現在、亡くなった先王の代わりにその弟クローディアスが王を務め、先王の妃であるガートルード娶っていた。先王とガートルードの息子であるハムレットは、平然と王の座についているクローディアス、そして父の死後すぐに叔父と婚約した母に不満を抱いていた。
そこにハムレットの友人ホレイショーが、先王の亡霊を見たことをハムレットに伝える。その日の真夜中、ハムレットは友人とともに胸壁にて亡霊に出会い、亡霊から先王がクローディアスによって毒殺されたことを知らされ、怒りに狂い、復讐を誓う。
一方、宰相ポローニアスの息子レイアティーズはフランス留学へ出発した。レイアティーズの妹オフィーリアはハムレットと恋仲であったが、身分が違うとポローニアスに止められ、ハムレットと口を利かないと約束をした。ポローニアスは後日ハムレットが狂いだしたことを耳にし、原因は娘が口を利かなくなったせいだと考える。
第二幕
王と妃は最近のハムレットの狂った様子に気を揉んでいた。そんな二人にポローニアスはハムレットの異常はオフィーリアに原因があると報告し、その二人を陰から観察することを提案する。
同時に王はハムレットの腹を探るため、ハムレットの旧友を二人呼び出し、本心を聞きだすように指示した。旧友たちがハムレットと会話をしている最中、そこに旅役者の一行が姿を見せる。それを見たハムレットは役者の一人に、とある劇に自作のセリフを加えて講演してほしいと持ち掛けた。
第三幕
王、妃、ポローニアスはハムレットをオフィーリアに会わせ、その様子を観察するが、ハムレットの狂気は、恋が原因でなく、何かを企んでいるように見える。それが国に悪影響をもたらすと考えた王はハムレットをイギリスに派遣させる計画を提案した。
一方、ハムレットは旅役者の公演に王や妃を招待し、劇中に王が兄を毒殺するというセリフを織り込むことで、先王殺害の真偽を確かめようと計画した。劇を鑑賞した王は顔面蒼白となり、立腹して部屋に籠ってしまう。
王を怒らせたハムレットは母である王妃に呼び出される。王妃は物陰にポローニアスが隠れている状態で、先ほどの劇についてハムレットに問い詰めるが、狂った様子のハムレットでは話にならず、部屋を出ようとする。
そんな妃の腕をハムレットがつかんだことで、妃は身の危険を感じて声を上げた。それを聞いて、隠れていたポローニアスが助けを呼ぼうとするが、ハムレットは侵入者と勘違いしてポローニアスを刺し殺してしまう。
第四幕
ハムレットは王に捕らえられ、旧友二人の同伴のもと、イギリス行きを命じられる。この時、王はイギリス王に対して、ハムレットが到着し次第彼を処刑するようにとの国書を用意していた。
数週間後、愛していたハムレットに父親を殺害されたオフィーリアは気が狂ってしまう。また、レイアティーズもパリから帰還し怒りをあらわにする。王はハムレットがポローニアスを殺害したことを彼に説明した。
すると、なぜかそこにハムレットが帰還するという手紙が届く。それを受けた二人は、剣の試合の際に武器や杯に毒を塗り、ハムレットを確実に殺害することを策略した。しかし作戦を話し合う最中、妃からオフィーリアが入水自殺をしたことが告げられる。
第五幕
帰還したハムレットはホレイショーにその経緯を話した。自身の殺害に関する国書を見つけたハムレットは国書を偽造し、旧友二人を処刑するようにと書き換えてイギリスに送った。また、自分は途中で襲ってきた海賊船に乗り込み、帰還したという。
そんな話している二人のもとにレイアティーズとの十二回勝負の剣の試合が持ち掛けられ、ハムレットはそれを受けた。試合が始まり、レイアティーズは毒を塗った剣を手に取るが、一回目の勝負はハムレットが勝利する。二回目が始まる前に王は毒を盛った杯をハムレットに差し出すが、彼はそれに口を付けず、試合の最中に妃がそれを口にしてしまう。
三回目の勝負にてレイアティーズは不意打ちでハムレットに傷を負わせ、毒を身体に送り込んだが、卑怯な不意打ちにハムレットは激昂し、二人は取っ組み合い、その間に剣が入れ替わってしまう。周囲が二人を引き離そうとした瞬間、妃が酒の毒によって倒れ、同時にハムレットは入れ替わった剣でレイアティーズに傷を与えた。
毒によって死を覚悟したレイアティーズは、王の策略によって剣と杯に毒を盛ったことを告白する。それを聞いたハムレットは無理やり毒入りの杯を王に飲ませ、レイアティーズと王は絶命。その後ハムレットも倒れ、残された者たちは多くの死体を目に嘆き弔った。
おわりに
今回は省略しましたが、
・ノルウェーの先王の息子フォーティンブラスについて、
・劇の後、罪の意識に苛まれる王、
・妃の部屋に現れた先王の亡霊、
・オフィーリアの葬儀、
・ハムレットの後を追おうとするホレイショーとそれを止めるハムレット、 など
他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)
特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。
スポンサーリンク