シェイクスピア『オセロー』

ウィリアム・シェイクスピア「オセロー」(原題“Othello”)

f:id:musashi_blog:20200609154906j:plain

注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約1,400字)

第一幕

 ヴェニスの将軍オセローに仕える旗手イアーゴーは、自分ではなくキャシオーという男が副官に選ばれたことに不満を抱き、のし上がる作戦を計画をしていた。

 

 彼は友人の紳士ロダリーゴーとともに、オセローの妻デズデモーナの父に対し、オセローが彼女をたぶらかしたと報告する。デズデモーナの父は憤慨し、オセローを捕らえようとするが、オセローとデズデモーナは領主の前で真に愛し合っていることを示し、認められる。

 

 デズデモーナに恋心を寄せていたロダリーゴーは悲しみをあらわにするが、イアーゴーはそんな彼を利用することで、キャシオー及びオセローを失脚させることを目論む。

 

 

第二幕

 侵攻するトルコ軍を討つため、オセロー達はサイプラス島へ向かったが、近海のひどい嵐によって、既にトルコの船隊は壊滅していた。いくらか難航しながらも島に到着したオセロー達は、トルコ軍の壊滅とオセローの結婚を祝う酒宴を開く。

 

 その夜、イアーゴーは下戸のキャシオーに酒を飲ませ、酔ったところをロダリーゴーに挑発させることで喧嘩を誘発。それを島全体に伝播する大きな事件に仕立て上げ、キャシオーを解任に追い込んだ。

 

 事件の後、オセローに解任を言い渡された彼に対して、イアーゴーはデズデモーナに掛け合うことで復職するようにアドバイスをした。

 

第三幕

 キャシオーがデズデモーナに復職の相談をすると、情の深いデズデモーナは彼とオセローの仲を取り持つことを快く引き受けた。

 

 しかし一方で、妻からキャシオーの復職を頼み込まれるオセローに対して、イアーゴーが嘘を織り交ぜながらキャシオーとデズデモーナとの不倫関係をほのめかした。

 

 イアーゴーの妻エミリアがデズデモーナのハンカチを拾ったことにより、イアーゴーはそのハンカチを手に入れ、それをキャシオーの部屋に落としておいた。一方、ハンカチを拾ったキャシオーはその模様が気に入り、情婦のビアンカにそれを写すに依頼する。

 

第四幕

 イアーゴーはその後も数々の嘘を吐き続ける。そしてキャシオーがビアンカとの惚気話をしている姿を、デズデモーナの話をしていると勘違いさせ、オセローをさらにたきつけた。

 

 また、そこにビアンカが現れ、例のハンカチをキャシオーに返す。キャシオーが妻のハンカチを所持していることでオセローは不義を確信、彼はイアーゴーにキャシオーの殺害を命じ、自分は浮気したデズデモーナを殺害することに決める。

 

第五幕

 イアーゴーはキャシオー殺害にロダリーゴーをけしかけるが、ロダリーゴーは返り討ちにあう。しかし、そこを夜闇に紛れてイアーゴーがキャシオーに斬りかかり、重傷を与える。

 助けを求めるキャシオーのもとにイアーゴーは味方のふりでもう一度登場。キャシオーの敵と称して、口封じのためにロダリーゴーを刺殺した。

 

 一方、オセローは寝室にてデズデモーナを絞殺した。そこにエミリアが登場し、彼女の死体を目にする。人殺しのオセローを非難する中、オセローの口からイアーゴーが不倫の証拠を示したことを聞くと、彼女はすべてが夫の策略だと悟る。

 

 後から部屋に入ってきたイアーゴーの前で、エミリアはハンカチの一件を告白し、彼の企みを露見させたが、イアーゴーは口封じとして彼女を刺殺し、逃亡する。

 

 イアーゴーはすぐに捕らえられ、担架に乗せられたキャシオーとともに再び登場。ロダリーゴーの懐から見つかった手紙から、キャシオーを酔わせて事件を誘発させたのもイアーゴーであると判明する。彼の策略に嵌り、罪のない妻を殺害したことを知ったオセローは、自らを剣で刺し、デズデモーナの上にかぶさって息絶えるのだった。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・デズデモーナの父ブラバンショーについて、

・オセローがデズデモーナに贈ったハンカチの重要性、

・愛する夫に売女と言われたデズデモーナの大きな衝撃と悲しみ、

・殺される前のオセローとデズデモーナのやり取り、 など

他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

 

スポンサーリンク

 

シェイクスピア『ハムレット』

ウィリアム・シェイクスピアハムレット」(原題“Hamlet”)

f:id:musashi_blog:20200609154910j:plain

注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。


以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約1,800字)

第一幕

 デンマークでは現在、亡くなった先王の代わりにその弟クローディアスが王を務め、先王の妃であるガートルード娶っていた。先王とガートルードの息子であるハムレットは、平然と王の座についているクローディアス、そして父の死後すぐに叔父と婚約した母に不満を抱いていた。

 

 そこにハムレットの友人ホレイショーが、先王の亡霊を見たことをハムレットに伝える。その日の真夜中、ハムレットは友人とともに胸壁にて亡霊に出会い、亡霊から先王がクローディアスによって毒殺されたことを知らされ、怒りに狂い、復讐を誓う。

 

 一方、宰相ポローニアスの息子レイアティーズはフランス留学へ出発した。レイアティーズの妹オフィーリアはハムレットと恋仲であったが、身分が違うとポローニアスに止められ、ハムレットと口を利かないと約束をした。ポローニアスは後日ハムレットが狂いだしたことを耳にし、原因は娘が口を利かなくなったせいだと考える。

 

第二幕

 王と妃は最近のハムレットの狂った様子に気を揉んでいた。そんな二人にポローニアスはハムレットの異常はオフィーリアに原因があると報告し、その二人を陰から観察することを提案する。

 

 同時に王はハムレットの腹を探るため、ハムレットの旧友を二人呼び出し、本心を聞きだすように指示した。旧友たちがハムレットと会話をしている最中、そこに旅役者の一行が姿を見せる。それを見たハムレットは役者の一人に、とある劇に自作のセリフを加えて講演してほしいと持ち掛けた。

 

第三幕

 王、妃、ポローニアスはハムレットをオフィーリアに会わせ、その様子を観察するが、ハムレットの狂気は、恋が原因でなく、何かを企んでいるように見える。それが国に悪影響をもたらすと考えた王はハムレットをイギリスに派遣させる計画を提案した。

 

 一方、ハムレットは旅役者の公演に王や妃を招待し、劇中に王が兄を毒殺するというセリフを織り込むことで、先王殺害の真偽を確かめようと計画した。劇を鑑賞した王は顔面蒼白となり、立腹して部屋に籠ってしまう。

 

 王を怒らせたハムレットは母である王妃に呼び出される。王妃は物陰にポローニアスが隠れている状態で、先ほどの劇についてハムレットに問い詰めるが、狂った様子のハムレットでは話にならず、部屋を出ようとする。

 そんな妃の腕をハムレットがつかんだことで、妃は身の危険を感じて声を上げた。それを聞いて、隠れていたポローニアスが助けを呼ぼうとするが、ハムレットは侵入者と勘違いしてポローニアスを刺し殺してしまう。

 

第四幕

 ハムレットは王に捕らえられ、旧友二人の同伴のもと、イギリス行きを命じられる。この時、王はイギリス王に対して、ハムレットが到着し次第彼を処刑するようにとの国書を用意していた。

 

 数週間後、愛していたハムレットに父親を殺害されたオフィーリアは気が狂ってしまう。また、レイアティーズもパリから帰還し怒りをあらわにする。王はハムレットがポローニアスを殺害したことを彼に説明した。

 

 すると、なぜかそこにハムレットが帰還するという手紙が届く。それを受けた二人は、剣の試合の際に武器や杯に毒を塗り、ハムレットを確実に殺害することを策略した。しかし作戦を話し合う最中、妃からオフィーリアが入水自殺をしたことが告げられる。

 

第五幕

 帰還したハムレットはホレイショーにその経緯を話した。自身の殺害に関する国書を見つけたハムレットは国書を偽造し、旧友二人を処刑するようにと書き換えてイギリスに送った。また、自分は途中で襲ってきた海賊船に乗り込み、帰還したという。

 

 そんな話している二人のもとにレイアティーズとの十二回勝負の剣の試合が持ち掛けられ、ハムレットはそれを受けた。試合が始まり、レイアティーズは毒を塗った剣を手に取るが、一回目の勝負はハムレットが勝利する。二回目が始まる前に王は毒を盛った杯をハムレットに差し出すが、彼はそれに口を付けず、試合の最中に妃がそれを口にしてしまう。

 

 三回目の勝負にてレイアティーズは不意打ちでハムレットに傷を負わせ、毒を身体に送り込んだが、卑怯な不意打ちにハムレットは激昂し、二人は取っ組み合い、その間に剣が入れ替わってしまう。周囲が二人を引き離そうとした瞬間、妃が酒の毒によって倒れ、同時にハムレットは入れ替わった剣でレイアティーズに傷を与えた。

 

 毒によって死を覚悟したレイアティーズは、王の策略によって剣と杯に毒を盛ったことを告白する。それを聞いたハムレットは無理やり毒入りの杯を王に飲ませ、レイアティーズと王は絶命。その後ハムレットも倒れ、残された者たちは多くの死体を目に嘆き弔った。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

ノルウェーの先王の息子フォーティンブラスについて、

・劇の後、罪の意識に苛まれる王、

・妃の部屋に現れた先王の亡霊、

・オフィーリアの葬儀、

ハムレットの後を追おうとするホレイショーとそれを止めるハムレット、 など

他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

 

スポンサーリンク

 

シェイクスピア『リア王』

ウィリアム・シェイクスピアリア王」(原題“King Lear”)

f:id:musashi_blog:20200609154905j:plain

注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約2,000字)

第一幕

 ブリテン王のリアは高齢のため退位し、国を三人の娘に引き渡そうとする。

 長女のゴネリルと次女のリーガンは巧みな話術で父への敬意を示し、国を分け与えられるが、末娘のコーディリアは率直な物言いしかできず、「父を尊敬するのは当然であり、特に言うことは無い」「姉たちが婿を迎えたのは、父が一番でないからだ」などと答え、父の怒りを買って勘当され、王との縁が切れた彼女はフランス王に拾われて王妃となった。またコーディリアをかばったケント伯爵は追放を言い渡された。

 

 一方、グロスター伯爵の庶子であるエドマンドは、嫡子のエドガーよりも自分の地位が低いことが我慢ならず、エドガーが父に謀反を企てているという手紙を偽造し、それをグロスターに見せることで、グロスターにエドガーに対する猜疑心を抱かせていた。

 

 権威を譲ったリアは側近を連れて、娘二人の城の客として暮らす約束をしていたが、娘二人は年のせいで気が変わりやすくなっている父のことを追い払う策略をしていた。ゴネリルは城に泊まるリアが依然として王のような態度をとることが気に入らず、分をわきまえて側近の数を減らすことをリアに要求する。それを受けたリアは憤激し、リーガンに助けを求めるために、彼女の城を去る。

 

第二幕

 グロスターの城にリーガン夫妻が宿泊するという知らせが入る。それを耳にしたエドマンドは、エドガーをだまして城から追い出し、自分の腕に傷をつけたうえで、父の殺害を阻止するため兄と切り結んだと報告した。この行為によってグロスターとリーガン、リーガンの婿コーンウォールの信頼を得る。

 

 ゴネリルから追い出されたリアもその城に到着するが、リーガンはリアに対して城に泊まるのであれば側近をさらに減らせと要求する。リアは憤慨し、やはりゴネリルのもとへ戻ろうとするが、そこに登場したゴネリルはリアの側近を一人も迎えるつもりはないと突き放した。

 

第三幕

 娘二人に裏切られて城を飛び出したリアは、嵐の荒野にて嘆き狂う。変装して再びリアに仕えていたケントが、近くの小屋に身を置かせると、そこには城を追われたエドガーが、狂った乞食のふりをして身を置いていた。彼は家族に裏切られた者同士、また気が狂ったもの同士、リアと意気投合する。

 

 グロスターはコーンウォールの指示に背き、リアを助けに行くが、そのことをエドマンドに密告される。彼はリアをドーヴァーへ避難させた後に、コーンウォールにとらえられ、片目をつぶされた。自分のことを密告したのが息子のエドマンドだと知り、エドガーもエドマンドにはめられていたのだと思い当る。グロスターはもう片方の目も潰されるが、それに対抗した彼の召使がコーンウォールを打ち取り、そのすきに逃亡した

 

第四幕

 盲人となったグロスターは正体を隠したエドガーに手を引かれて、ドーヴァーへと向かう。 フランス王に嫁いだコーディリアはリアの境遇を耳にして、父を救うためにブリテンへと軍を進行させており、その拠点がドーヴァーに置かれていたのだった。

 

 ゴネリルの婿アルバーニは、フランス軍を迎え撃つ準備を進める中、リア王に対する仕打ちを見かねて、ゴネリルと不和になる。また、コーンウォールが死んだ経緯を聞き、父を売ったエドマンドにも怒りを示す。

 一方、ゴネリルとエドマンドは、アルバーニを殺害し、婚約すること誓い合っており、その作戦に関する手紙をゴネリルは執事に持たせていた。

 

 執事はグロスターの殺害も命じられたが、グロスターと行動を共にしていたエドガーに返り討ちにされる。エドガーは彼の懐からゴネリルの手紙を手に入れる。

 

 開戦時、リーガンもゴネリルと同様にエドマンドに言い寄っていた。そんな中、アルバーニのもとに、顔を隠したエドガーが執事から入手した手紙を渡す。エドガーは戦争に勝利した際、手紙に目を通したうえで、自分を呼ぶようにと伝えた。

 

 

第五幕

 戦争の結果フランス側が敗北し、リアとコーディリアは捕虜にされた。二人の処遇を取り仕切るエドマンドに対して、アルバーニは自身の権限の方が上だと忠告するが、リーガンとゴネリルがそれに反駁し、言い合いになる。そこでアルバーニはエドガーから渡された手紙を証拠として、エドマンドに反逆罪を言い渡し、エドガーを呼び出し、エドマンドと決闘させる。また、ゴネリルは自身の手紙を突き付けられ、その場から逃げ出した。

 

  決闘の末、見事勝利したエドガーは、まだ息のあるエドマンドに正体を明かすと同時に、父のグロスターは自分の正体を知ったとき、あまりの喜びと驚きに絶命してしまったと告げる。

 

 そこにエドマンドを奪い合っていたゴネリルがリーガンを毒殺、彼女自身もこの世を去ったことが告げられる。息絶える前にエドマンドはリアとコーディリアの殺害を命じていたことを自白した。やがて解放されたリアが既に殺害されたコーディリアを抱えて登場する。皆が彼女の死を嘆き、ケントはリアへと正体を明かすが、狂ったリアはそのまま絶命してし、幕を閉じる。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・リアのそばに付き続けた道化、

グロスターの自殺とそれを阻止したエドガー、

・ゴネリルの執事オズワルドとエドガーの戦い、

・リアに忠誠をつくしたケント、 など

他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

スポンサーリンク

 

シェイクスピア『マクベス』

ウィリアム・シェイクスピアマクベス(原題“Macbeth”)

f:id:musashi_blog:20200609154858j:plain

注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約1,400字)

第一幕

 スコットランドのダンカン王は、優秀な武人であるマクベスを大いに評価しており、国を裏切ったコーダの領主を処刑し、その領地をマクベスに与えると決めていた。

 

 マクベスは同じく武人のバンクォーとともに荒れ地で三人の魔女に出会う。魔女たちはマクベスがコーダの領地を手に入れ、後にはこの国の王になると予言。また、バンクォーは子孫が王になると予言される。

 馬鹿々々しいと一蹴した二人だが、そこにマクベスをコーダの領主とするという知らせが入ったことで、予言を信じ、野心が芽生え始める。

 

第二幕

 マクベスが自身の夫人に、自分がいつか王になること伝えた晩、ダンカン王が息子のマルコムとドヌルベインを連れて、マクベスの城を訪れた。マクベスは夫人とともに王を酒に酔わせ、眠ったところを殺害し、王位を手にする作戦を立てた。

 

 非人道的な行為に怖気づくマクベスだったが、夫人に叱咤されて王を殺害。凶器の短剣をそばで眠る護衛に握らせることで罪を擦り付けた。翌朝、ダンカン王を起こしに来た貴族のマクダフによって王の遺体が発見されると、マクベスは王の敵と称して、口封じのために護衛二人をその場で殺害する。

 

 父を殺されたマルコムとドヌルベインは身の危険を感じて、それぞれイングランドアイルランドに逃亡。王を殺した罪悪感に苛まれながらも、マクベスは王位を手に入れた

 

第三幕

 マクベスは魔女の予言を思い出し、自身の王位を守るために、バンクォー及びその息子フリーアンスの暗殺に刺客を遣うが、刺客はバンクォーを仕留めるもフリーアンスを取り逃がしてしまった。

 

 マクベスが貴族を集めて酒宴をする中、刺客が報告に姿を見せる。報告を聞き終えマクベスが席に戻ると、そこにバンクォーの亡霊が座っていた。マクベスは大きく取り乱し、それ以降もヒステリーに取りつかれることになる。また、その酒宴を欠席したマクダフはマクベスの王政に疑問を抱いていた。

 

第四幕

 マクベスは自身を苛む不安感を解消するために魔女のもとへ足を運ぶ。すると魔女たちは大釜から幻影を出現させ、「マクダフに気を付けろ」「女が産み落とした者では、マクベスを倒せない」「大森林が攻めて来ぬ限りは、マクベスは滅びない」と三つの予言を彼に与えた。

 

 マクベスは女から生まれない人間など存在せず、森が攻めてくることなどありえないと安心したが、しかし魔女たちに王となったバンクォーの子孫の姿を見せられて再び不安に陥る。そこへマクダフがイングランドへ亡命したとの報告が入り、マクベスはマクダフの城に攻め込んで、城の人間を皆殺しにすることを命じた。

 

 一方、イングランドにてマクダフとマルコムはマクベスを打ち倒す作戦を立てていた。そこにマクベスの収める国は現在ひどい有様だが、正義の士が立ち上がったとの報告が入る。また同時に自身の家族が皆殺しにされたことを知らされたマクダフは怒りと悲しみを抱く。彼らはイングランドの軍を借りて、攻め入ることを決意する。

 

第五幕

 イングランド軍の侵攻を受けて、マクベスクは鎧を着て迎え撃つ準備を整え始める。彼はすっかり乱心で、部下たちへの態度も横柄になっていた。また、先王を殺して以来夢遊病を患っていたマクベス夫人は自ら命を絶ってしまう。

 

 そこに森が動き出したとの知らせが入る。マクダフ、マルコムらを含むイングランド軍は木の枝をかざしながら前進していたために森が動いて見えたのだった。しかし「女に産み落とされた者に敵はいない」としてマクベスは敵兵を突破する。

 

 最終的にマクダフと対峙する中、マクダフが月足らずで母親の胎内から引きずり出されたのだと判明。二人は切り結び、野望に踊らされたマクベスはついに破れるのだった。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・ダンカン殺害時のマクベスと夫人のやり取り、

マクベス夫人の夢遊病

イングランドの行軍の様子、 など

他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

スポンサーリンク

 

シェイクスピア『ヴェニスの商人』

ウィリアム・シェイクスピアヴェニスの商人(原題”The Merchant of Venice”)

 

f:id:musashi_blog:20200609154902j:plain

注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約1,000字)

第一幕

 ヴェニスで商人をしているアントーニオは財産の多くを貿易船に乗せており、その船の安否を心配していた。そこに友人のバーサーニオが現れる。

 

 バーサーニオはポーシャという貴婦人に想いを寄せており、彼女と拝謁を許されるだけの財産を欲していた。アントーニオは彼のため、ユダヤ人のシャイロックから金を借り、その際、期限内に返済できなければアントーニオの心臓付近の肉を一ポンドはぎ取る、という契約を結んだ。

 

 一方ポーシャのもとには様々な男たちが求婚に訪れていた。彼女は父の遺言により求婚者たちに金、銀、鉛の箱から一つ選ばせ、正しい選択をした男を夫に迎えるという試験を設けていたが、今のところ正解を選ぶ者も、ポーシャが心惹かれる相手も現れない。そんな中で彼女は過去に出会ったことのあるバーサーニオのことを思い浮かべていた。

 

第二幕

 ヴェニスではアントーニオのもう一人の友人ロレンゾーがシャイロックの娘ジェシカを父親の下から奪い去り、駆け落ちをする。娘を取り戻そうとするシャイロックからの逃亡中、アントーニオの船がすべて沈んだという知らせを受けた。

 

第三幕

 バーサーニオはポーシャのもとへ赴く。試練を受け、鉛の箱を選び、見事彼女を手に入れた。そこにロレンゾーとジェシカが現れ、アントーニオの船がすべて沈んだことを伝える。バーサーニオは自分のために金を借りてくれたアントーニオを救うため、ポーシャから金を受け取り、ヴェニスで行われる裁判へと急ぐ。

 

第四幕

 船の沈没によって財産を失くしたアントーニオは借金を返すことができず、裁判にかけられていた。無慈悲なシャイロックは証文を突き付け、アントーニオの肉を剥ぎ取ろうとする。そこにポーシャが法学博士のふりをして登場。肉を剥ぎ取るという証文を逆手に取り、肉以外を奪うことは許さない(血を一滴も流してはならない)、でなければ証文違反という判決を突き付けアントーニオを救う。シャイロックはキリストに改心させられ、その財産を娘とその婿(ジェシカとロレンゾー)へ譲ることを約束させられた。

 

第五幕

 博士の正体がポーシャだと知らないバーサーニオは彼女の悪戯で恋心を試され、裁判の礼として結婚指輪を求められ、渡してしまうが、後に彼女から博士の正体を知らされ、もう二度と指輪を手放さないと強く愛を誓う。

 

 ポーシャとバーサーニオ、ジェシカとロレンゾーとの婚約を皆で祝う中、座礁したと思われていたアントーニオの船が無事な状態で見つかったという知らせが入り、皆が幸せを手に入れ幕を閉じる。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・ポーシャへ求婚した男たちが選んだ金や銀の箱について、

シャイロックの召使ランスロットとその父親、

ジェシカとロレンゾーのやり取り、 など

 他にも様々な重要シーンがあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません)

 

 特にシェイクスピアは戯曲の語り方であってこその作品です。 ぜひ作品自体を読んでみてください。

スポンサーリンク

 

武者小路実篤『愛と死』

f:id:musashi_blog:20200603115318j:plain

 注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約800字)

 作家である村岡は懇意にしている作家仲間の野々村の家を訪れた際、庭でお転婆に遊んでいた野々村の妹——夏子と知り合うことになる。後日、野々村の誕生会で村岡は余興を強制されるが何もできないでいた。そこに夏子が現れて彼の代わりに宙返りを披露する。村岡は感謝を抱きながら、次第に夏子に想いを寄せ始める。

 

 ある日、村岡は友人の詩人のために、文芸会で余興のできる人間を探す役割を担う。村岡はその余興を夏子に依頼し、その依頼の手紙をやり取りしているうちに二人の距離は縮まっていく。夏子は短い笑劇の間に宙返りを挟んだ芸を披露し、場をうまく盛り上げた。その後、野々村家で話をしているうちに、二人は互いが想っていることに気付き恋仲になる。

 

 蜜月を過ごす村岡のもとに、彼の叔父からパリへの留学の話が持ちかけられる。夏子と距離を置くのは気が進まなかったが、かねてから計画していたこともあり、村岡は悩んだ末にパリへ赴くことに決めた。村岡は半年で日本に戻ることを約束し、その際には夏子と結婚することを誓う。そして兄や母に結婚の許可をもらったうえで村岡は日本を発った。

 

 パリについてからも二人は文通を続けた。村岡はパリの様子、夏子は村岡の帰りを待ち焦がれて琴や料理の稽古をしていることを綴り、二人は帰国の日を待ちわびていた。半年が過ぎ去り、パリを発って、船に乗ってからも村岡は途中で寄った港で夏子からの手紙を受け取った。

 

 再会の日は近いと、浮かれる村岡だったが、あと数日で到着という日に、野々村から夏子が流行り病で死んだという電報を受け取る。村岡は気分一転で悲しみに伏せ、自分の運命を嘆きながら帰国する。憐れみを向ける兄や母、野々村に迎えられ、夏子の墓を参り、彼女の遺品を手に取ることで、彼女がどれだけ自分との再会を心待ちにしていたかを知らされる。村岡は自分の帰国のための歓迎会において、死について語った。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・母と兄に結婚の了承をもらい、それを夏子に伝えに行く場面、

・野々村が村岡を送りだす際の「夏子は任せろ」という言葉、

・パリ在留中にやり取りした手紙の内容、

・夏子が帰国までの日数を数えていたカレンダー、 など

他にも重要な場面や描写が無数にあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません) ぜひ作品自体を読んでみてください。

スポンサーリンク

 

武者小路実篤『友情』

f:id:musashi_blog:20200603115314j:plain

 注意事項

・いわゆるネタバレを含みます。

・あらすじは作品の一部を運営者が独断で切り抜き、纏めたものです。

・作中で設定などが明らかになる順序が前後している場合があります。

・あらすじによって作品を理解することや、その面白さを判断することはできません。ぜひ作品自体を手に取ってみてください。

 

以上のことご了承の上お読みください。

スポンサーリンク

 

あらすじ(約1,200字)

 脚本家の野島は友人の仲田に誘われた劇場にて、仲田の妹である杉子と顔を合わせると、まだ十六でありながらも完成した杉子の美しさに惹かれ、以降杉子目当てで仲田の家へ通い始める。彼は友人で作家の大宮に杉子への恋心を明かして恋路を応援してもらい、杉子の自慢話を繰り返した。また、大宮の従姉であり、杉子の友人である武子から、彼女の様子を教えてもらう。

 

 そんな中、野島は仲田から杉子に言い寄る男への苦情を聞かされ、自分のことを見咎められたように感じてしばらく距離を置いたが、久々に彼の家に足を運ぶと杉子も含めた三人でピンポンをする運びになった。杉子との遊戯を楽しむ中、そこに仲田の同級生の早川が来宅する。仲田の家族に気に入られながらも、杉子とは互いに無頓着と見える早川に野島は安堵するが、しかし水を差されたような気がしてその場を去った。

 

 夏休み、仲田は鎌倉の別荘に杉子と出かけた。大宮の別荘もちょうど鎌倉にあり、野島も大宮とともに鎌倉に滞在し、二人は友好をさらに強めた。野島は大宮に仲田を紹介するが、大宮は仲田の所に行くのには乗り気でなく、ある晩、野島と大宮は仲田や杉子たちに散歩に誘われるが、彼はそれを辞退。野島もそれに倣って辞退した。

 

 後日、武子や早川も鎌倉へ姿を見せた。ある時、神の有無についての議論で、野島は神を信じていない早川や杉子と軽い言い合いになり、自身と思想を共有できない杉子に対して、少々思い煩い、同時に杉子が早川に取られるのではないかと焦燥にかられた。ある晩、大宮のもとに杉子が訪ねてくる。野島は大宮から「杉子はまだ早川の方に転がってはいない」と勇気づけられ、一緒にトランプをすることになった。遊戯の中で杉子は顔を赤らめ、どこか落ち着かない様子であり、野島は彼女が大宮に恋をしているという懸念を抱く。

 

 数日後、野島が風邪をひくと、看病に来た大宮は彼に対して唐突に西洋に行くことを告げる。それを聞いた野島は杉子と彼が距離を置くことを喜ぶ一方で、親友に会えなくなる寂しさも感じた。

 

 東京に帰り、大宮が西洋へ出発する見送りの場で、野島は杉子が大宮を愛していることに気づかされる。それでも彼は杉子に求婚するが、仲田からも本人からも断られてしまった。その後、杉子が大宮のもとへ行くという噂を耳にすると同時に、大宮からとある同人誌を読むようにとの手紙を受け取る。

 

 そこには杉子と大宮のやり取りした手紙の内容が載せられており、その中で杉子は大宮に自分の想いを告白していた。大宮は野島の手前その想いを受け取れないこと、杉子の好意に気付いて西洋へ逃げたこと、そして野島がいかに素晴らしい人物かを説いていたが、杉子は「野島のことを尊敬こそすれど、愛すことは無い」と想いを訴え続け、最終的に大宮は友情を裏切り、彼女との婚約を決めていた。

 

 それを読んだ野島は、この失恋を糧に創作に精を出し、いつか大宮と芸術家として手を取ることを思い浮かべながらも、失恋の悲しみに泣き、神に助けを乞うのだった。

 

おわりに

今回は省略しましたが、

・村岡という脚本家について、

・大宮と野島の文壇での評価、

・杉子に媚びるようなピンポン大会で空気を変えてみせた大宮、

・鎌倉から東京へ帰る電車内、 など

他にも重要な場面や描写が無数にあります。 また、このあらすじでは作者の巧みな文章表現を楽しむことはできません。 (あらすじはあくまでサイト運営者が個人で書いたものであり、作品の持ち味や面白さを表現することは出来ていません) ぜひ作品自体を読んでみてください。

スポンサーリンク